2026年6月20日|花粉症・舌下免疫について、制度の正確な解説と実務(費用・流れ・依頼先)を一次情報にあたって整理するメディア。
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シダキュアとシダトレンの違いを徹底解説|切り替えと費用も比較

田中 沙織 / 更新:2026-06-18
シダキュアとシダトレンの違いを徹底解説|切り替えと費用も比較
「シダトレンを使っていたのに、薬局でシダキュアに変わると言われた」——窓口でそんな相談を何度も受けてきました。結論から言うと、シダトレンはすでに販売終了し、今のスギ花粉症の舌下免疫療法はシダキュア一本に置き換わっています。

つまり「どちらを選ぶか」で迷う必要はもうありません。迷うとしたら「今シダトレンを使っている人がどう切り替えるか」「これから始める人がどう動くか」です。

この記事では、剤形・対象年齢・保管方法といった具体的な違いを表で整理し、シダトレンが終わった経緯、切り替えの注意点、費用や始められる時期まで、医療事務として現場で見てきた目線でまとめます。

シダキュアとシダトレンの違いを一言で結論

新薬! 花粉減感作薬【シダキュア】は【シダトレン】と比較して、どうなのか?①
新薬! 花粉減感作薬【シダキュア】は【シダトレン】と比較して、どうなのか?①

細かい比較に入る前に、まず一番大事な結論を先に置きます。シダキュアは舌下錠(口の中で溶ける錠剤)、シダトレンは舌下液(液体)。どちらもスギ花粉症の舌下免疫療法薬ですが、シダトレンはシダキュアの前身で、現在は販売が終了しています。

シダトレンは販売終了し今はシダキュアが主流

シダトレンは2014年10月から承認された舌下液製剤です。一方のシダキュアは2017年9月に承認、2018年6月に薬価収載・発売されました。

後発のシダキュアが登場したあと、メーカーはシダキュアへ一本化する流れになりました。今から新しくシダトレンを処方されることは基本的にありません。

切り替えが必要な人・不要な人

正直、ここは人によってシンプルに分かれます。これから治療を始める人は、何も考えなくてシダキュアです。シダトレンしか選べないという状況がそもそもありません。

切り替えを意識する必要があるのは、過去にシダトレンを使っていた人だけ。とはいえ自己判断で薬を変えるものではないので、結局は主治医と相談、という一点に尽きます。

そもそもシダキュア・シダトレンとは?舌下免疫療法の基本

違いの前に「そもそも何の薬なのか」を押さえておくと、切り替えの話もすっと入ってきます。両方ともスギ花粉症に対する舌下免疫療法の薬で、適応はスギ花粉症だけ。他のアレルギーには効きません。

そもそもシダキュア・シダトレンとは?舌下免疫療法の基本

舌下免疫療法とはどんな治療か

舌下免疫療法は、アレルギーの原因物質(スギ花粉のエキス)を毎日少しずつ口の中(舌の下)に取り込み、体を慣らしていく治療です。注射ではなく自宅で続けられるのが大きな特徴です。

飲んですぐ効くタイプではありません。数年単位でコツコツ続ける治療だと考えてください。

スギ花粉に対する効果のしくみ

体が花粉を「敵」と過剰に認識して起こるのが花粉症です。少量を繰り返し取り込むことで、その過剰反応をやわらげていきます。

治療期間は3〜5年が推奨されています。途中でやめると効果が定着しにくいため、この長さは最初に知っておきたいところです。

どちらもスギ花粉症の治療薬という共通点

剤形や年齢の違いはあっても、目指すゴールは同じです。どちらもスギ花粉症のための薬で、ダニやハウスダストには効きません。

ここを誤解している方が窓口でもときどきいました。「花粉症全般に効く薬」ではなく「スギ専用」です。

シダキュアとシダトレンの違いを項目別に比較

ここが一番知りたいところだと思うので、先に表でまとめます。剤形・対象年齢・保管方法・服用回数・維持量・舌下保持時間まで、確認できた事実だけを並べました。

シダキュアとシダトレンの違いを項目別に比較
シダキュアとシダトレンの違い比較表
年齢条件・用量は治療開始前に必ず最新の添付文書で確認してください。
項目シダキュアシダトレン
剤形舌下錠(口の中で溶ける錠剤)舌下液(液体)
対象年齢5歳以上12歳以上
保管方法室温保存可能冷蔵保存
維持量5,000 JAU2,000 JAU
導入期の設計2,000 JAUの導入後に5,000 JAUへ移行する2段階液剤で段階的に増量
舌下保持時間1分2分
承認・発売2017年9月承認/2018年6月発売2014年10月承認
現在の入手主流(処方される)販売終了

剤形の違い(錠剤と液剤)

一番分かりやすい違いがこれです。シダキュアは口の中で溶ける錠剤、シダトレンは液体でした。

液剤は冷蔵庫から出して計量して…という手間があり、旅行や持ち運びでちょっと気を使いました。錠剤になってからは、出して舌の下に置くだけ。続けやすさは正直、錠剤のほうが上です。

対象年齢の違い(5歳以上と12歳以上)

子どもへの使用を考えている方には、ここが大きい。シダトレンは12歳以上が適応でしたが、シダキュアは5歳以上から使えます。

花粉症は低年齢化していて、小学校低学年で困っている子も少なくありません。5歳から選択肢があるのは、シダキュアになって広がった部分です。

保管方法の違い(冷蔵の要否)

シダトレンは冷蔵保存が必要でした。シダキュアは室温保存が可能です。

地味ですが、これは毎日の負担に直結します。冷蔵管理がいらないだけで、外泊先や職場でも気軽に続けられるようになりました。

1日の服用回数・使い方の違い

使い方の細部も違います。舌の下で保持する時間は、シダトレンが2分、シダキュアは1分。そのあと飲み込み、5分間はうがいや飲食を控える、という流れは共通です。

2分間じっと待つのが意外と長く感じる、という声は現場でよく聞きました。1分に短くなったのは、続ける側からすると小さくないメリットです。

なぜシダトレンは販売終了になったのか

シダキュア 服用方法について
シダキュア 服用方法について

「効かなかったから消えた」と心配する方がいますが、そうではありません。後発のシダキュアが登場し、より使いやすい錠剤へ集約された、という流れです。

販売中止の経緯と背景

シダトレンが先に登場し、その後継としてシダキュアが2018年に発売されました。錠剤化・室温保存・対象年齢の拡大と、実用面で改良された薬が出たわけです。

医療機関の案内でも「花粉症治療薬がシダキュアに切り替わりました」と告知されてきました。患者さんへの周知が必要なくらい、現場では大きな移行でした。

シダキュアに一本化された理由

室温保存・錠剤・5歳から、と続けやすさが揃っています。維持量も5,000 JAUへ引き上げられ、用量設計の考え方も変わりました。

二つの似た薬を併存させ続ける必要が薄れた、というのが正直なところだと私は受け止めています。患者にとっても扱いやすい方へ集約されたのは納得できます。

シダトレンからシダキュアへの切り替え方法と注意点

ここが過去にシダトレンを使っていた人にとっての本題です。大前提として、自己判断でやめたり量を変えたりしないこと。切り替えは必ず医師の指示のもとで行います。

シダトレンからシダキュアへの切り替え方法と注意点

切り替えの基本的な流れ

基本は受診して、医師の指示に沿って錠剤へ移行します。維持量がシダトレンの2,000 JAUからシダキュアの5,000 JAUへ上がるため、いきなり最大量を飲むのではなく段階を踏むのが普通です。

シダキュア自体、2,000 JAUの導入から5,000 JAUへ移る2段階設計です。切り替えの細かい進め方は主治医の判断によります。

効果や副作用は変わるのか

目指す効果は同じスギ花粉症の体質改善です。ただ維持量が上がる分、口の中のかゆみや腫れといった副作用には、移行期にあらためて注意したいところです。

特に飲み始めや増量のタイミングで反応が出やすい、というのは舌下免疫療法に共通する性質です。違和感が続くときは自己判断せず受診してください。

シダトレンを使っていた人が今すべきこと

やることはシンプルです。残っているシダトレンを勝手に飲み続けたりやめたりせず、まず処方元のクリニックに相談する。これだけです。

せっかく数年続けてきた治療を、薬の切り替えでリセットしてしまうのはもったいない。中断のリスクこそ一番避けたいので、早めに次回受診の予約を取ってほしいと思います。

シダキュアの治療の流れ・費用・始められる時期

これから始める人向けに、流れと時期を整理します。費用について正確な金額は施設や保険負担割合で変わるため、ここでは確認できた事実だけを書きます。

シダキュアの治療の流れ・費用・始められる時期

初回診察から自宅服用までの流れ

大まかには、初回の診察と検査でスギ花粉症かどうかを確認し、問題なければ治療開始。初回の1錠目は院内で服用し、その場で副作用がないか観察します。

2日目からは自宅で毎日1回服用し、その後は定期的に通院して経過を診てもらう、という流れです。毎日続けることが効果の前提になります。

治療期間と費用の目安

治療期間は3〜5年が推奨されています。費用は保険適用の治療で、負担割合や受診回数で変わります。

正直に言うと、具体的な金額は施設差が大きく、私が安易に断言できる数字ではありません。月々の薬代と再診料がかかると考え、初回受診のときに窓口で見積もりを聞くのが確実です。

花粉の飛散時期と治療を始められる時期

開始時期には決まりがあります。スギ花粉の飛散期を避け、主に6〜12月に始めます。

花粉が飛んでいる真っ最中(おおむね春先)に新規で始めると、症状が強く出るおそれがあるためです。「来春つらいのは嫌だ」と思ったら、その年の夏〜秋に動き出すのが目安になります。

他の舌下免疫療法薬との位置づけ(ミティキュア・アシテアなど)

シダトレンとシダキュアの違いとは?【薬剤師クイズ】
シダトレンとシダキュアの違いとは?【薬剤師クイズ】

シダキュアはあくまでスギ専用です。ダニやハウスダストには、ミティキュアやアシテアといった別の舌下免疫療法薬があります。

ダニ用との違い

ミティキュアはダニ・ハウスダストが対象の舌下錠です。原因アレルゲンが違うので、スギ用のシダキュアとは別の薬という整理になります。

スギ花粉症とダニアレルギーの両方を持つ人もいます。その場合の併用可否やタイミングは医師の判断が必要で、自己流で重ねるものではありません。

薬の選び方の考え方

選び方はシンプルです。何のアレルギーで困っているかで薬が決まります。スギならシダキュア、ダニならミティキュアやアシテア、です。

つまり「シダキュアとシダトレンのどちらが良いか」という問い自体が、今はもう成立しません。スギ花粉症の舌下免疫療法はシダキュア、と覚えておけば十分です。

シダキュア・シダトレンに関するよくある質問

よくある質問

シダキュアとシダトレンの違いとは?
シダキュアは舌下錠(口の中で溶ける錠剤)、シダトレンは舌下液(液体)です。どちらもスギ花粉症の舌下免疫療法薬ですが、シダキュアは室温保存可能・5歳以上が対象なのに対し、シダトレンは冷蔵保存・12歳以上が対象でした。シダトレンはすでに販売終了し、現在はシダキュアが主流です。
シダキュアとシダトレンの費用は違いますか?
どちらも保険適用の治療です。具体的な金額は保険負担割合や通院回数、施設によって変わるため一律には言えません。シダトレンは現在処方されないので、これから始める場合はシダキュアの費用を、初回受診時に窓口で確認するのが確実です。
シダトレンからシダキュアへの始め方・切り替え方は?
自己判断で薬を変えず、まず処方元のクリニックに相談してください。維持量がシダトレンの2,000 JAUからシダキュアの5,000 JAUへ上がるため、医師の指示に沿って段階的に移行します。残っているシダトレンを勝手に飲み続けたり中断したりしないことが大切です。
シダキュアは子どもにも使えますか?
シダキュアは5歳以上が対象です。12歳以上が対象だったシダトレンより低い年齢から使えるようになりました。お子さんへの使用は、開始前に必ず医師に相談してください。
治療はどのくらい続ける必要がありますか?
治療期間は3〜5年が推奨されています。毎日1回の服用を続けることが前提で、途中で自己判断中断すると効果が定着しにくくなります。

最後に一つだけ。シダトレンが手元に残っている方は、それを使い切ることより、早めに受診して切り替えの相談をすることを優先してください。数年積み上げた治療を無駄にしないための、一番確実な一歩です。

シダキュア・シダトレンに関するよくある質問
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田中 沙織

元アレルギー専門クリニック医療事務スタッフ(12年) ・ 健康・医療ライター(執筆歴7年)
医療現場勤務歴12年

アレルギー専門クリニックで医療事務として10年以上勤務した経験をもとに、患者目線で治療の実際を取材・執筆しています。自身も花粉症持ちで、舌下免疫療法の通院サポートに携わってきた一次情報を大切にしています。

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田中 沙織
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アレルギー専門クリニックで医療事務として10年以上勤務した経験をもとに、患者目線で治療の実際を取材・執筆しています。自身も花粉症持ちで、舌下免疫療法の通院サポートに携わってきた一次

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